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暮らし こころの風邪に気をつけましょう(1)
みなさんは「こころの風邪」という言葉を聞いたことはありませんか?
不規則な生活を送っていたり、体が弱っているときに無理をしたりしていると、ちょっとした気候の変化でも風邪をひきやすくなりますよね?
「こころ」も同じように、風邪をひくんですよ。
では、今月と来月の2回にわたり、「こころの風邪」についてお伝えします。
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「こころの風邪」ってナニ?

誰でも、仕事でミスした時や失恋したとき、職場の人間関係や家族関係などでトラブルが発生したときなど、気分が落ち込んだりしますよね。
そういう、気分が落ち込む原因となる「困ったこと」「悲しいこと」「つらいこと」などが、風邪の菌だと思ってください。

こころに「乗り越えてやる!」という体力があれば、たいていの場合は数日で回復し、「頑張ろう」という気持ちが湧いてきます。
これが、「風邪かな?って思っていたけど、なんだか直ってしまったみたい。(^-^)」という状況です。
そしてまた、何もトラブルがなかったときと同じ生活がおくれるというわけですが‥
もし、 こころに「乗り越えてやる!」という体力がなかったら、どうなるのでしょう???

そうです。
風邪をひいてしまった状態になります。
こころが風邪をひくと、特別な何かがあるわけでもないのに、いつまでも気分がゆううつで元気の出ない状態が続くようになってしまいます。

こころの体力が減っているのに、「元気にならなければ!」「頑張らなくては!」なんて思って努力してしまうと、さらに心の体力が失われ、良くなるどころか、ますます悪くなります。

高熱があるのに、乾布摩擦なんてしてはいけませんよね?
風邪は「気合い」でも直りません。

こころの風邪‥、それが「うつ病」なのです。

一般的に「ウツ」と言われるものが、2種類あるのを知ってますか?

専門家の間では、一般的に「ウツ」と言われるものを、大きく「ウツ状態」と「ウツ病」の2種類に分けて考えています。
では、その2つの状態を簡単にご説明しましょう。

ウツ状態
気分が落ち込む原因となる出来事があって、心にダメージを受け、落ち込んでしまった状態。
この状態は、ダメージの大きさによって期間が違います。
ダメージが大きい場合は1年程度の期間がかかるといわれていますが、『落ち込みはあっても、仕事や家事などの日常生活を維持していける』というのが、正常範囲の「うつ状態」と考えられています。

このとき、心のダメージを自分で乗り越える努力をせず、そのまま放置しておくと、自分でもそれが原因と気づかないままに、本当のウツ病に変わってしまうこともあります。
気をつけてくださいね。

ウツ病
慢性的に落ち込んだ気分に悩まされたり、身体的にも易疲労感、頭痛、肩こり、腰痛といった諸々の症状がでてきて、生活に支障が生じてきた場合、これをウツ病と言います。

ウツ病は、脳内の神経伝達物質の働きが悪くなっていることから起こる疾患で、決して気持ちの持ち方や精神論で解決できるものではありません。
風邪と同じように、症状によってはきちんとした服薬などが必要なのです。

心にダメージを受ける時とは?

主に人は、下記の場合によって心にダメージを受けると言われています。
もし、周囲の人がこのような時期にふさぎこんでいたら要注意です。
何気なく声をかけてあげてはいかがでしょうか?
(※無理に聞き出そうとしては逆効果になる恐れがありますので、十分にご注意ください。)

  • 配偶者や近親者との死別、離婚、失恋など
  • 昇進、転勤、引っ越し、結婚、進学など、役割や環境が変化したとき
  • 地位や財産を失ったとき
  • 病気や事故で身体が傷ついたとき

最後に

今月は、ここまでです。

上記であげたように、「ウツ状態」と「ウツ病」は違います。
「ウツ状態」の時も「ウツ病」になってしまったときも、一番つらいのは本人です。

「ウツ状態」の時よりも、もっとつらいのが「ウツ病」だと思って、「今の自分」を大切に、ご自分の力で心のダメージを乗り越えてください。
もちろん、ひとりで乗り越えるのが大変すぎる出来事もたくさんあります。
そういう時は一人で悩まずに、カウンセリングなどの適切な精神的サポートを受けながら、ご自分の力で心のダメージを乗り越えることをお勧めします。

来月は、「ウツ病」についてお話します。

情報提供
ココロとカラダを大切に!
女性のためのメンタルケアサポート『インターフィール』
http://www.interfeel.jp/index.htm
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